♯036 「希望学」

  • 2019.01.16 Wednesday
  • 18:09

 

まるで、天文学のような。

 



♯036 「希望学」



わかっていたはずなのに、希望を学問として研究しなければならないなんて、
希望を抱くのは生易しいものではなかったのですね。

手元に『希望学 あしたの向こうに』*1と題した一冊があります。それによると「希望学」は、2006年に開始されたとあり、次のような説明がなされています。
……社会における希望の意味、そして希望が社会に育まれる条件などを考えてきた希望学は、経済学、社会学、政治学、歴史学などを総合した独自の学問である。……何とも壮大な学問なんですねえ。

と、そこに『希望の名古屋圏は可能か』*2という友人も著した分厚い本が送られて来ました。本著も「希望学」がテーマなんですね。
……希望学は行動する意志を強く要求する。希望学はいつでも自分ならどうするという当事者意識をもって、ものを見て、考え、さらにささやかであっても外に向かって働きかけることを必須のこととしている。…といった説明がオビに。

希望は行動が伴わなければ、絵に描いた餅というわけでしょうか。行動してもうまくいくとは限らない、時に失敗もあり、同時に失望してしまい、さらに行動してもうまくいかなければ絶望を味わうことになる。
「希望学」は、失望、絶望についても学ぶのでしょうか。
社会における希望の意味と同じレベルで、失望の意味をどう捉えるのでしょうね。

希望は、あることを成功させようとねがい望むこと、と『広辞苑』。
素直な気持で、未来に望みをかけるだけで良かったはずなのに、学問のテーブに乗っけてしまうと、天文学のようにつかみどころのないものに思えてしまうのですが。

そんなわけで、「希望学」について考えることをあきらめてしまう、つまり断念ですね。断念は、希望の反対語です。
希望があってこその断念。でも断念することも生きていくうえでは大切なことですよ。希望だけでは疲れてしまう。

「希望学」を修得するのも疲れてしまいそう。てなわけでこの言葉の揚げ足をとるのもここらで断念すると致しましょう。


* 1:東大社研・玄田有史編(東京大学出版協会)
* 2:塩見治人・井上泰夫・向井清史・梅原浩次郎編(風媒社)

 

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