♯019 「がっつり」

  • 2015.06.04 Thursday
  • 22:23

がっちりでなく、がっぽりでもなく……あ〜、がっくり

♯019 「がっつり」

きりり!と締まりがなく響きがすっきりしません。ましてや言葉の意味、用法もはっきりしませんね。

先日、50代女性と仕事の打合わせをしていると、「がっつりと人を集めるいい案はないでしょうか?」「わたし、がっつり働くわよ」「いい案がっつり出してね」などと、がっつりの大放出です。「がっつり食べる」という用い方も飛び出し、その度にわたしのテンションは、くっきりと下向きに。

てっきり若いテレビタレント衆の用語だと思っていたのです。で、耳にしたらスイッチを切ることでさっぱりした。
なのに、仕事の相手が“がっつり使用常習犯”となれば、そうはいかない。
お使いの当人は、まるっきり気にしていませんから、うっかり指摘しようものならあっさりといなされてしまいそう。

たくさん、充分にという意味なら「たっぷり」で、儲けたいなら「がっぽり」でいい。目標通り、時間通り食べたいのなら「きっちり」がある。「がっちり」は、しっかり組み合っていてすき間のないさま、物事がぴったりと合うさまを指すから、似て非なる言葉でしょ。
ニュアンスは、ゎからないでもありませんが、胃の腑にしっくりと落ちない。

言葉は、時代の雰囲気から生まれ、ひとり歩きを始める。そして、独自の用法をもつようになります。これまでも、多くの言葉が世に出て、いつのまにか彼方へ流れていきました。流行語というやつですね。
この視点から「がっつり」を捉えるなら、いまの時代は曖昧模糊としたどっちつかず、責任とらずの雰囲気にどっぷり浸かった時代だと、ざっくりと分析できるのではないでしょうか。

となると、「がっつり」を受け入れ難く物書くわたしは、そっくり時代についていけないはみ出し者ということになる、のかな!。あ〜、がっくり。



 
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言葉の揚げ足取り

近ごろ気になる言葉遣い。 よしときゃいいのに、お節介。

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